冬越し中の観葉植物が枯れる理由は“根腐れ”かも?対処法を解説
冬越し中の観葉植物が枯れる理由は“根腐れ”かも?対処法を解説 「冬に入ってから急に元気がなくなった」 「水をあげても葉がしおれる」 「下葉が黄色くなって落ちる」 冬越し中の観葉植物トラブルで、実は最も多いのが“根腐れ”です。 冬は植物の成長が止まり、根の吸水力が低下します。 その状態で水分が土に残り続けると、根が酸欠になって腐り、 結果として“枯れそうな症状”が表に出てきます。 この記事では、冬に起きやすい根腐れの見分け方と、 今すぐできる対処法をわかりやすく解説します。 --- 【1】冬の根腐れとは?水切れと間違えやすい落とし穴 根腐れは「水が多すぎて根が傷む」状態ですが、 症状が水切れとそっくりなことがあります。 ● 根腐れでよく出る症状 ・葉がしおれる(なのに土は湿っている) ・下葉から黄色くなる ・葉が落ちる ・成長が止まる ・土がいつまでも乾かない ・カビ臭い、酸っぱい臭いがする 水切れなら水やりで回復しますが、 根腐れの場合は水を与えるほど悪化します。 --- 【2】根腐れのセルフチェック(3分でできる) まずは以下を確認してください。 ① 土の状態 ・表面だけでなく2〜3cm下が湿っているか ・何日経っても乾かないか ② 鉢の重さ ・持ち上げても重いまま=水が残っている可能性 ③ 葉の状態 ・しおれているのに土が湿っている → 根腐れの疑いが強い ④ 受け皿 ・受け皿に水が溜まりっぱなし → 根が酸欠になりやすい危険サイン --- 【3】冬に根腐れが起こる主な原因 ● 原因① 水やり頻度が多い 冬は吸水量が落ちるのに、夏と同じ感覚で水やりすると余ります。 ● 原因② 低温+過湿 窓際や床の冷えで鉢内温度が下がると、根が動けず腐りやすい。 ● 原因③ 風通し不足 冬は換気が減り、土が乾きにくい環境になりがち。 ● 原因④ 肥料を与えている 冬は根が吸えないため、肥料が根を痛める原因になります。 --- 【4】今すぐできる対処法(軽症〜中症) 根腐れが疑われたら、まずは“乾かす方向”へ。 【対処①】水やりを即ストップ ・最低でも1〜2週間は様子を見る ・土が乾き切るまで我慢 【対処②】置き場所を改善 ・窓から50cm以上離す(冷気回避) ・床の直置きをやめてスタンドへ ・室温10℃以上をキープ 【対処③】風通しを少し確保 ・サーキュレーター弱風 ・日中の短時間換気 → 土の乾きが改善し、腐敗の進行を止めやすくなる 【対処④】受け皿の水は必ず捨てる ・水やりしていなくても結露や余水が溜まる場合があります ・溜まっていたら必ず捨てる 【対処⑤】肥料は完全に中止 ・冬は施肥ゼロが基本 ・回復期も、元気が戻るまで肥料は不要 --- 【5】重症の場合|植え替えは“いつやるべき”? ● すぐ植え替えた方がいいケース ・土がずっと乾かない ・異臭が強い ・幹元が柔らかい ・葉がどんどん落ちる ・黒い汁が出るような状態 ただし冬は、植え替え自体が植物に負担になることもあります。 可能なら、まずは乾かして環境を整え、 それでも改善しない場合に“慎重に”植え替えを検討します。 --- 【6】どうしても植え替えるときの手順(最小ダメージ) ① 鉢から抜いて根を確認 ② 黒い・柔らかい・臭い根は清潔なハサミでカット ③ 切り口を半日〜1日陰干しして乾かす ④ 新しい水はけの良い土へ植え替え ⑤ 植え替え後は3〜7日断水 ⑥ 直射日光は避け、明るい日陰で管理 冬の植え替えは“最終手段”として慎重に行いましょう。 --- 【7】根腐れを繰り返さない冬管理のコツ ● 冬の合言葉 「乾いてから、さらに待つ」 ・土が乾いてもすぐ水を与えない ・水やりは午前中、常温水で ・冷気と過湿を同時に作らない ・受け皿の水は必ず捨てる ・肥料は冬はゼロ 冬は育てる季節ではなく、“守る季節”です。 --- 【まとめ】 冬越し中に観葉植物が枯れそうになる原因は、 水切れではなく“根腐れ”であることがよくあります。 ● しおれているのに土が湿っている=根腐れ疑い ● まずは水やりを止め、冷えを避け、風を通す ● 重症なら慎重に植え替えを検討 正しい対処をすれば、春に向けて回復できるケースは多いです。 焦って水を足す前に、まず「土の湿り」を確認してみましょう。
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