根腐れの対処法
最近冬の寒さが本格化して、患者さんの症状は低温による被害が多くなっております。
葉が落ちて、元気がなく、土も乾かない。
これらの症状は大体、根の痛みが原因となっています。
特に多いのが根腐れです。
寒くなると、実は根腐れのリスクがグンと上がるのです。
なぜでしょうか?
以下にまとめて記載したいと思います。
根腐れの症状
水をやりすぎるなどして、土が常に湿っていると、土の酸素濃度が低下して根が窒息して死んでしまいます。
すると、根が微生物によって分解されて腐敗が生じ、メタンガスやアンモニアなどが発生。
分解されることで根が少なくなって、水を吸収することができなくなります。
根から水が吸えなくなると、葉先まで水が供給できず、葉がだらんと下がります。
一見、水枯れした時の葉の垂れ方と同じと勘違いすることがありますが、
土が湿っていたら根腐れしていると考えても良いでしょう。
また、樹木系の植物は根腐れすると、幹が柔らかくなり樹皮が腐ったようにめくれます。
皮が柔らかくなり、触るとふかふかしているのが分かります。
進行すると、樹皮がしわしわになってくるのが分かります。
ダメになった部分でカットすると、断面が完全に乾いているか、柔らかく腐っていることがあります。
一度切ってみて、幹の断面が新鮮で瑞々しい時は、植物が生きていることになります。
断面が乾燥している場合は、残念ながらもう復活できません。
断面が瑞々しくなる箇所まで切り戻してやります。
生きている箇所で切ると、新芽が出て復活させることができます。
対処法
植替え
まず土を変えて水はけのよい状態にすることが大切です。
培養土でもあらかじめ水はけ重視で作られているものがあればベストです。
赤玉土や鹿沼土を多めに配合して、水はけを重視した土を配合することをお勧めしております。
観葉植物培養土:鹿沼土:赤玉土=3:3:4くらいの割合で混ぜると、かなり水はけが良くなり、根が乾きやすくなるでしょう。
根腐れを起こす主な原因は、水はけの悪さと土の粒子が細かくなりすぎる事です。
鹿沼土と赤玉土を混ぜることで、土の粒子径を大きくすることができるのです。
挿し木
植え替えても100%根腐れが治る事はありません。
あくまで軽度な根腐れで、あまり根が分解されていないものに限ります。
どうしても回復しない場合は、生きている枝を挿し木にして生存させる方法があります。
これは、挿し木ができる植物限定の方法ですが、枝をカットして水につけるなどして、新たな根を出してから土に植えることで、本体から元気な部分を離して、新たに発根することができるのです。
サイズはかなり小さくなってしまいますが、同じ植物の命を生きながらえることができる方法です。
剪定
根腐れで幹の腐れが進行すると、枝先から根元にかけてしわしわになって枯れてくる事があります。
そんな場合は、枯れている部分を取り除いて生きている根元だけにしてしまいます。
もちろん植替えをして、根の環境を水はけのよい環境にすることが前提ですが。
根が生えてくると、生きている根元から新芽が出る事があります。
うまく根を復活させれば、生きている部分から何度でも復活することができるのです。
根腐れをした際は、どこからどのように枯れが進行しているかを見極めるのが大切です。
枝先から枯れる場合は、剪定し生きている枝を残す。
株本から枯れる場合は、生きている枝先を剪定し挿し木にすることで生き残らせます。
大事なのは、できるだけ素早く処置をすることです。
まとめ
寒い時期に、成長期と同様な水やりをしてしまうと、ほぼ根腐れを引き起こしてしまいます。
これは、植物が寒さで代謝能力が落ちるため、根からの水の吸収効率が落ちて、土が渇きにくくなるからです。
土の表面は、暖房など空気の乾燥で自然と乾くものの、土の中までは乾かず、根からの水の吸収による乾燥が主になります。
冬は、土の中まで乾くのに時間がかかるため、土の表面が乾いてから2,3日後に水やりくらいでちょうど良いでしょう。
私は、鉢の底まで細長い棒を指して、土の湿り気具合を確かめるのが確実だと思います。
今はSUSTEEなどの便利な道具も売っているので、水やりのタイミングが可視化できます。
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