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冬こそ落葉樹の剪定~冬にしっかり剪定する理由~

冬になってすっかり庭木の葉が落ちた方も、多いのではないでしょうか?

最近はまだ日中の気温が暖かく、なかなか落葉しずらくなってきましたね。

 

冬は落葉樹の葉が落ちるのは当たり前ですが、なぜ落葉樹は葉を落とすのでしょうか?

そのメカニズムについてしっかり理解すると、意外と知らない管理方法などもわかってきます。

 

今回は、落葉樹にフォーカスを当てて、落葉のメカニズムについて記載しようと思います。

 

 

落葉のメカニズム

落葉樹が木の葉を落とす理由は、ズバリ!冬越しのためです。

 

葉を沢山つけていると、葉を維持するのにエネルギーがかかります。

そのため冬を越すための栄養がロスしてしまうのです。

 

落葉樹は、寒くなり始めると、葉を切り離す準備を始めます。

葉の付け根に、離層という層を形成し、ここから葉を落とすのです。

 

生育期は葉に栄養が行き来するための管が体内に通っていましたが、

離層ができると、管が遮断されて、葉と枝の栄養循環がストップします。

すると、葉の葉緑素が失われて、紅葉が生じます。

 

こうして、幹や枝までで栄養循環の流れを止めることで、植物体内に栄養素を蓄えて冬越しするのです。

 

 

なぜ冬に強剪定をするのか?

落葉樹は、冬に葉を落とし体内に養分を蓄積することが分かりました。

逆に、生育期は幹や枝にあまり栄養を残していません。

 

つまり、冬に強剪定をしても、栄養が枝に残っているため、株が回復しやすく

来春に新芽を出すことができるのです。

 

逆に、植物体内に栄養が少ない夏場などに今日剪定すると、

栄養が少なく回復しずらいため、そのまま枝が枯れてしまう可能性があります。

 

 

 

また、別の理由もあります。

それは、葉が多い成長期は、混みあっているためなかなか不要枝を判断するのが難しいです。

葉が落ちると、必要な枝と、不要な枝をすぐに見分けることができますね。

 

さらに、花が咲く木や果樹は、冬にたくさん枝を切ってしまうと、

来年花が咲かなくなり、実がつかなくなる可能性があります。

 

花が咲く樹木は、冬に花芽がたくさんついています。この花芽を切り落としてしまうと、来年花を咲かせることができないのです。

長く伸びた枝は、花芽を2,3個残して切り戻して剪定すると良いでしょう。

 

果樹は、花がたくさん咲いた方が実の収量も多くなるでしょう。

花芽を確認して、全部の花芽を切らないように気を付けて剪定してください。

 

落葉のメリット

落葉することで、植物体内に栄養を蓄積して冬越ししやすくするのはご理解いただけたと思います。

では、それ以外に落葉することによるメリットについてご紹介いたします。

 

病気のリセット

葉が病気になったり、カビなどの被害が出たときに、葉を落とすことで一気にリセットすることができるのです。

これは落葉樹ならではのメリットですね。

カビがついても、虫がついても、葉を落としてしまえば関係ないですね。

落葉樹が管理しやすい最大の理由として挙げられるのはこちらです。

 

腐葉土になる

自然界では、自分の株周りに葉を落とすことで、落ち葉が分解されて腐葉土になり、肥料にすることができるのです。

落ち葉が虫や微生物によって細かく分解されます。虫の糞は肥料になるだけでなく、良質な土壌を創り出す元になります。

さらに微生物が分解することで、微生物自身が増殖して菌叢のバランスが保たれる事で雑菌の繁殖を防ぎます。

また、微生物が分解して生じた栄養素を取り込んで、植物が元気になるのです。

 

落ち葉だけでこれだけのメリットがあるのです。

植物がいかに戦略的に生息しているのかが良くわかりますね。

 

 

根周りを温める

落ち葉は栄養になるだけではありません。

積み重なることで、霜が降りたり、雪から根を守り、保温する効果もあります。

落ち葉が堆積して発根が進むと、化学反応で熱が生じます。

 

冬場に落ち葉を積んだ場所から湯気が上がっているのを見たことがありますか?

あれは、微生物が葉を発酵した際に生じた熱により湯気が出ているのです。

こうして株周りの根を温めることで、防寒対策しているのです。

 

 

季節の移り変わりを感じられる

これは、人の暮らしにのみ得られるメリットですが、

木の葉の色の移り変わりや、季節による木の姿の変化はとても美しいものです。

 

造園屋をやっていていつも感じるのは、植物をみて季節の移り変わりを感じられるのは、とても贅沢な事だと思うのです。

特に、四季のある日本だからこそ楽しむことができる自然の美しさは、いつ見ても見飽きることがありません。

 

都会くらしの方でも、身近に一つでも落葉樹がある事で、

自然の美しさを感じることができる事でしょう。

 

 

 

落葉のデメリット

 

掃除が大変

美しい紅葉を楽しんだ後は、せっせと落ち葉かきをしなければいけませんね。

この落ち葉掃除が一苦労です。

1枚はとても軽い葉っぱですが、これがたくさん集まると、すぐに100キロ以上の重さになります。

これを全部ゴミ袋に入れて処理するのも、かなりの労力です。

 

雨が降ると葉が地面にくっついて、タイルやアスファルトを汚してしまう事もあります。

毎年長年続くと、さすがに体力的につらくなってしまうでしょう。

自身でお掃除が大変な場合は、業者に頼めば綺麗にお掃除してもらえます。

 

 

火事の危険

落ち葉を集める冬は空気が特に乾燥する時期です。

万が一、たばこのポイ捨てなどが落ち葉についたら、すぐに燃え広がってしまうでしょう。

また、放火の危険もあります。

掃除をせず、放っておいた落ち葉は燃えやすく、火事の危険が高くなります。

 

 

虫が湧いてしまう

落ち葉は虫や微生物に分解されることで栄養になりますが、つまり、落ち葉には虫が来るのです。

ダンゴムシ、ワラジムシ、ヤスデ、ミミズなど、落ち葉の分解生物が沢山湧いてしまうのは、虫嫌いな方にはたまったものではありません。

また、カビやキノコが生える事があるため、見た目も悪くなってしまいます。

 

 

 

まとめ

 

落葉樹は葉を落とすことで様々な生存戦略を行っているのですね。

葉を落とすだけで、様々な生き物と関わって自身の栄養につなげているのですね。

 

剪定をする際は、冬の落葉時期に今日剪定を行い、

生育期の夏場は細い枝葉をカットして形を整えるくらいに剪定するのが良いでしょう。

これが樹に負担をかけないお手入れ方法になります。

 

さらに、落葉樹は葉が落ちが後の処理が大切です。

落ち葉掃除はなかなか骨が折れますが、そんな時には是非弊社にご相談ください。

 

 

 

 

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