【植物のお医者さん】植物の訪問診療~クルシア・ロゼアプリンス~
弊社で行った、植替え代行のお仕事の事例をご紹介いたします。
弊社では、ご自宅やオフィスに訪問して、植物の植替えや病気の治療などを行っております。
クルシアについて
今回の患者さんはクルシアという観葉植物です。
肉厚の葉が特徴の植物で、まるで多肉植物のような見た目をしています。
西インド諸島や熱帯アメリカが原産の植物で、かなりの大木になる樹木です。
実が鳥などに運ばれて、岩や他の木などに着地すると、根を張って着生することで成育するたくましい植物です。
生きている気に着生すると、根で締めあげて元の木を枯らしてしまうほど強い植物です。
オートグラフツリーと呼ばれており、葉に傷をつけるといつまでも傷が残るため、葉にメッセージを書いて残しておけるため、この呼び名が付きました。
まさに、「葉書」ですね。
(ちなみにハガキの語源は、昔タラヨウの葉に文字を書いて郵便に出していたことから葉書と呼び、今のハガキになりました)
今回の患者さんは、こちらのクルシアです。
葉が枝の先端にしかついておらず、根元の葉は全部落ちてしまったようです。
この症状は、「根腐れ」「根つまり」「冷害」のうちどれかでしょう。
根に何かしらの不調があるときに現れる症状です。冷害は、根が冷えることで引き起こされるため、根元の葉から黄色く変色して落葉していきます。
今の時期は寒くないので、冷害説は無いでしょう。
そうなると、根つまりか、根腐れと予想されます。
根の状態を見ていきましょう!
作業内容
根の状態確認
まずは鉢から根を取り出して、根の状態を見てみましょう。
こちらが根の状態です。
ばっちり張っていますね、すごいボリュームです。
クルシアは結構根の張りが強い植物なので、あっという間に根がいっぱいになってしまいます。
このままでは苦しいので、少し根をカットして、ほぐしてあげます。
あまりにも根が張っている状態では、内側の根が窒息して、根腐れしていることも考えられます。
ほぐした結果、こんな感じになりました。
いっぱい張っているように見えていた根ですが、ほぐしてみるとボロボロと落ちてしまいました。
やはり、根が詰まったことで、根腐れを起こしていたようです。
太い根が残っているので、ここから新たな根が出るように養生しなくてはいけません。
空気に触れて呼吸がしやすいように、水はけのよい土に交換しましょう。
土の作成
土は水はけのよさを重視して作成します。
根はしっかりと生えているため、ある程度粒子径の大きな土の配合をしても、植物体を保持してくれると思います。
赤玉土と観葉植物用の土を7:3くらいの割合で混ぜて植込みしました。
さらに活力剤を投入して、発根を促しました。
クルシアは岩などに着生して生育することもあるため、あまり水持ちの良い土にしてしまうと根腐れしてしまいます。
空気に触れて呼吸がしやすい環境の土で育てることが重要です。
植替え
鉢は根腐れにより腐敗臭がするので、新しいものに交換しました。
アンモニアが残っていたり、腐敗菌が鉢に残っていると、また根腐れを引き起こす可能性があります。
根腐れした場合は、思い切って新しい鉢に交換した方が良いでしょう!
太い根があるので、しっかり根と根の間まで土を突き込まないといけません。
植替えの際に、根を露出させてしまうと空気に当たり硬質化して、幹の様になってしまいます。
根としての機能が弱くなり、水や養分の吸収効率が落ちるため、株が弱る原因になります。
なるべく、根は全体的に土に触れさせるために、箸などの細い棒で根と根の間に土を突き込んで植え替えてください。
水やり
クルシアは水はけのよい環境を好むので、しっかりと土が渇いてから水やりをする必要があります。
常に土が湿っていると、根腐れしてしまいます。
もともと肉厚の葉なので、乾燥にはつよい植物です。
なるべく土は乾燥させて育てるようにしてみてください。
水はけのよい土を使用していれば、水やりして数日で土が渇くと思います。
風通しがよく、日の当たる、暖かい場所で管理すると、さらに土が渇きやすくなるので、
成育環境を整えてやるのも大切になります。
まとめ
大きく育つとシンボルツリーとして大活躍する植物です。
かなり丈夫な植物なので、まずはクルシアの性質を理解した上で育ててみましょう。
乾燥気味を好む植物なので、土はしっかり乾燥させてから水やりしましょう。
根の生育が旺盛なので、2年に1度は植替えをして、根つまりしないように育ててください。
あまり手がかからない観葉植物なので、忙しくて植物のお世話がしずらい方にもおすすめの品種です。
丸い葉が柔らかい印象の植物ですので、お部屋を優しい雰囲気に演出してくれることでしょう。
まずは、お問い合わせフォームからご相談ください!
また、ラインのご相談も承っております。
@efc9662d
次の記事へ
【植物のお医者さん】植物の訪問診療~フィカス・ルテア~ »