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植物の水やりについて

植物を育てるうえで最もネックになるのが、日々の水やりです。

「水やり3年」と言われており、水やりを完全にマスターするのに3年かかると言われております。

それほど奥が深いのが水やりなのです。

 

こちらでは、水やりについて専門的な知見を含めて解説しています。

観葉植物や庭木、花苗など様々な植物における、水やりについてご説明しますので、いろんな植物を育てている方にも、お役立ちできればうれしいです。

 

 

 

 

・水やりの頻度

 

植物の水のやり方は、実に様々なやり方をしている方が多いです。

毎日水をやる方、ほとんど水やりしない方、気が向いたときに水やりをする方。

数多くの訪問診療をしてきた中で、正しい水のやり方ができている方は本当に少ないのです。

 

本ブログをご覧の方々!

是非ここで、正しい水やりのやり方を覚えて実践してみてください!

 

正しい水やりとは、

ズバリ!!!

 

 

 

土がしっかり乾いてから、たっぷりと水をやる

 

 

とにかく、これを守って水やりしてみてください!

 

植物を枯らす原因、ナンバー1が「根腐れ」です。

これは水の与えすぎで起こる症状です。

 

もちろん、植物の種類によって水が好きな植物もいますが、

通常の観葉植物であれば、基本的に乾燥気味に育てた方がよく育ちます!

 

 

では、なぜ土が乾いてから水をやるのでしょうか?

理由を知っていると知らないのでは、今後の水やり作業でミスを防止する大きなポイントとなります。

 

 

 

 

・水やりの仕組み

 

土が乾いてから水やりすることはわかりました。

園芸の本には「たっぷり水をやる」という表現が良く見られます。

たっぷり???それって何ccなの?ざっくりしててよくわからないですね。

 

たっぷりとは、鉢の底から水が出るまで水をやる事です。

植木鉢には、基本的に底に穴が開いており、水が流れ出る仕組みになってます。

水をやる際は、必ず鉢底から水が出るまで水やりします。

 

 

ではここで、なんでそんなにたくさん水をやらなきゃいけないのでしょう??

これには理由があります。

 

 

完全に乾いた土には空気がたくさん含まれています。

そこに水やりすると、空気が押し出され、水が充満します。

根が水を吸いあげると、だんだん土が乾きます。

すると、新しい空気が土に入って、空気の入れ替えがなされるのです。

 

つまり、水やりとは鉢内の空気の入れ替えをして、根に新鮮な空気を送っていることになるのです。

根も呼吸をしているので、新鮮な酸素を必要とします。

 

では、逆のダメなパターン。

毎日水をやったしまう場合はどうでしょう?

 

土の中には常に水がある。

根は呼吸ができず細胞が死滅し、ふやけて腐ってしまいます。

酸素濃度が低くなると、微生物による腐敗が進み、有害なアンモニアなどが生産されます。

これが根腐れの一連の流れです。根腐れについてはこちらの記事を参照ください。

根腐れについて

これで、水やりをする際は、しっかり土が乾いてから、たっぷり水をやらなくてはいけない理由がお分かりいただけたのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

・花苗の水やり

植物によって水やりの頻度は異なりますが、特に水やりの頻度が高いのは、花壇などに植える花苗でしょう。

屋外で育てるため、気温や風通しで土が乾きやすくなります。

また、花苗は生育のスピードが速く、代謝も良いため、水の吸い込みが早いのです。

基本的には、毎日水やりが必要な場合があります。

特に暖かい時期、成長期などは水枯れに注意しましょう。

土の表面が乾いていたらすぐに水を与えてください。

 

 

 

 

 

・観葉植物の水やり

観葉植物の水やりは、先ほど説明した通り、土が完全に乾いてから水を与えるのが良いでしょう。

室内で観葉植物を育てる場合は、きちんと土が乾くような環境で育てることが大切です。

 

ただし、例外があります。

シダ系の植物や、花が咲くタイプの植物は、特に水が好きです

シダに至っては、水辺に生息する種類が多いので、土が乾くとたちまち枯れてしまいます。

土の表面が乾き始めたら、たっぷりと水をやり、土が常に湿っている環境を作り出すと、元気に育てることができます。

 

また、花がつくタイプの観葉植物は、花を維持するためにたくさんの水が必要となります。

ハイビスカスやマダガスカルジャスミンなど、お部屋でもお花を楽しめるタイプの植物は土が乾きやすいので、注意して土を観察する必要があります。

 

 

 

一方、屋外で育てる植物の場合。

オリーブ・ユーカリ・アカシアなどは、屋外で育てる観葉植物の定番ですね。

これらは、室内に比べ土の渇きが早いため、水枯れを防ぐため、土の表面が乾いたらすぐに水やりしてください。

花苗同様、生育期の気温が高い時期は、特に渇きが早いので、毎日のように水やりが必要になることが大です。

 

 

 

 

・多肉植物、サボテンの水やり

多肉やサボテンの仲間は、砂漠や乾燥地帯で生息するために進化し、肉厚な葉に水分を貯めて生活する植物です。

乾燥した環境を好むため、ほとんど水やりをせず、ドライな環境をキープして育てた方が良いでしょう。

成長期は、土が乾いて幹肌にしわが寄ったらたっぷりと水やりするくらいで十分です。

冬の休眠期は基本的には、断水してください。エアコンで気温を暖かくし、乾燥していると土が乾いて、まれに幹肌にしわが寄ることがあります。その際は、土の表面を水で濡らすくらいの水を与えてください。翌日には土が乾くくらいの水やりで十分です。

 

とにかく水やりが多くて根腐れするケースが多いので、水やりを忘れているくらいの心構えがちょうど良いかもしれません。

 

 

・まとめ

水やりのメカニズムをご理解いただけたでしょうか?

植物の種類によって水のやり方が異なることがありますが、基本的には土が乾いてから水をやっていただくと、根腐れのリスクを大きく軽減できます。

 

どうしても水やりしすぎてダメにしてしまう方は、逆にシダ類や毎日水やりが必要な、屋外の植物が合っているかもしれません。

また、水やりを忘れて枯らしてしまう方には、多肉植物やサボテンが合っているかもしれませんね。

忙しくて管理が難しい方にも、多肉サボテンはおススメです。

 

大切な植物を元気に育てるために、必要不可欠な水やり。

仕組みを理解してお世話をしてあげると、さらに元気に植物を育てることができると考えています!

 

 

 

 

 

 

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