【植物のお医者さん】植物の訪問診療~ストレリチア・オーガスタ~
弊社で行った、植替え代行のお仕事の事例をご紹介いたします。
弊社では、ご自宅やオフィスに訪問して、植物の植替えや病気の治療などを行っております。
ストレリチア・オーガスタについて
今回植替えを行ったのはストレリチア・オーガスタ。
マダガスカルと南アフリカに生息する植物です。
オーガスタは、観葉植物の中でも育てやすい植物で、あまり横幅が張らないので、お部屋にも置きやすくて人気の観葉植物です。
葉が大きく、次々に新芽が出るので、生命力にあふれる植物です。耐寒性もそこそこ高いため、10℃以上を保って育てれば簡単に冬越しすることもできます。
一方で、樹木系の観葉植物と異なり、切り戻しができない特徴があります。なので、大きくなる一方なので、剪定して高さを抑えることができない面もあります。
また、ストレリチアの仲間は、大変根が太く、まるで太麺のうどんのような根をしています。
太いものは、長ネギのような太さと硬さで、大きな地上部を支えるための、強い土台となっています。
そのため、一度鉢いっぱいに根が張ってしまうと、取り出すのは至難の業です。
大体、鉢を壊して取り出すようになります。
作業内容
鉢の取り出し
まずは、鉢から取り出します。
オーガスタは根が張ると、まずすんなり取り出すことができません。
うまく取り出せない場合、強く引っ張りすぎると葉や株を痛めてしまい、根もちぎれてしまいます。
鉢の縁を叩いて鉢を外すか、無理そうであれば、叩いて割って取り出したほうが、植物に負荷が無く取り出せます。
根の処理
オーガスタの根はとにかく太いです。本当にネギや長芋のような太さです。
あまり太い根をカットしてしまうと痛みの原因になってしまうため、可能な限りノーダメージで植え替えたいものです。
ただ、これ以上鉢を大きくしたくない場合は、根をカットしてボリュームを抑えるしかありません。
細い根っこをカットしてボリュームを落とします。
なるべく、太い根はなるべくカットしないように気を付けてください。
ただ、どうしても太い根をカットしなくてはいけない場合もあります。
その時は、根の先の方を切り詰めて、鉢の中に納まる程度のサイズにボリュームダウンします。
ただし、オーガスタは芋状の太い根っこが一部残っていれば、新芽や根が新たに出てきますので、なるべく太い根を残して植替えをしてください。
株分け
オーガスタは、子株がたくさん生えてきます。
根がつながっているので、つながった部分をカットして切り離します。
子株の根を残しておいて、新しい土に植え替えれば、発根して定着します。
土がついた状態では、株分けするのが困難なため、土をしっかり落として、根だけを露出させて
株分けするとやりやすいでしょう。
株分けの際は、切れ味の良い刃物でスパッと切ってください。
切り口がきれいに切れないと、痛みが出ることがあります。
綺麗な断面でカットできると、そこから新たな根や新芽が出てきます。
植替え
オーガスタの土は、水はけのよい土を使用してください。
観葉植物用の土に、赤玉土や鹿沼土を混ぜて水はけを良くするのも一つの手段です。
腐葉土と赤玉土を3:7くらいに混ぜて植え替えても良いでしょう。
植替えの後、太い根をダメにしないように、発根を促す活力剤を使用することをお勧めします。
メネデールという薬を水やりのときに与えると、発根を促し、回復が早くなります。
植え替える鉢は、なるべく背の高い、ロング鉢に植えると良いでしょう。
ストレリチアの仲間は、太い根が真っすぐ伸びるため、背の高めの鉢に植えた方が、根の生育上都合が良いでしょう。
水やり
オーガスタの水やりは、なるべく乾燥気味に管理します。
土がしっかり乾くまで待って、たっぷりと水を与えます。
ただ、オーガスタは、割と水が多くても根腐れしずらい傾向があります。
何件かオーガスタの植替えをやってきましたが、かなり土が濡れているケースも多々ありましたが、不思議と根腐れしているオーガスタは少なかったように思います。
しかし、水は多すぎると生育不良を起こすため注意してください!
必ず、用土が乾いてから水やりをしてください!
葉の霧吹きは毎日徹底して、常に葉に潤いを与えると、きれいな葉が保てます。
オーガスタは、葉で受けた風を逃がすために、葉に切れ込みを入れる性質があります。
そのため、霧吹きではに潤いを与え続けた方が、葉が破けず、きれいな大きな葉を保つことができるのです。
まとめ
オーガスタは、かなり強くて育てやすい植物のため、旺盛に根と葉が成長します。
かなり大きくなる植物ですが、剪定で高さを抑えることができない面もあります。
根がかなり強烈に張るため、根がいっぱいになると鉢から取り出すのが至難の業です。
もし根がいっぱいになったら、鉢を壊して取り出しましょう。
土は水はけのよい土に植えて、水やりも控えめに。
なるべく土は乾燥気味に育てた方が、健康な株に育てられます。